弱視教育相談 [バニラびょういんめもりー]
バニラの視力は0.6程度でまぁ悪いといえば悪いし、良いと言えば良いのですが、片方が全盲のため支援してもらっています。
来年度の教科書の選定にあたって教育相談にのってもらえるというので、担任の先生・私(保護者)・バニラで盲学校へ行ってきました。盲学校に行くのは初めてのことです。
あいにくの雨で、学校行事もあったのですが、不思議な3人組で出かけられるのでワクワク。しかも久しぶりの電車でさらにワクワクUPです。
1時間半ほどかかってようやく到着。反対側は聾学校でトンガリ帽子屋根のモダンで明るい雰囲気。盲学校は‥あら、むかーしならではの風情‥‥昭和の雰囲気。こっちも建て直してあげてください。(自治体のエライ人へ)
さっそく来年度の教科書をバニラに見てもらって、即、答えが出ました。
「拡大教科書は不要」
本当は視力測定や視野測定なども行う予定だったのですが、添えられてた資料の8ポイント文字、それどころか5ポイント文字の大きさまで読めてしまったので、
「”見えることの喜び”を伸ばして自信に繋げていくべきです」
とのお話しで測定なしになってしまいました。チャンチャン。
今月病院で検査があるのでまぁいいかですが。
もちろん拡大が必要な子もたくさんいるはずで、ボランティアさんや出版社さんも奮闘してくださっています。
「拡大写本入門講習会」(click!)などもありますし、ボランティアか所もいくつもありますが手作業がほとんどです。
ただ拡大となるとレイアウトが変更されたり、B5からA4になったりと今度は配置やページの配慮が必要になっていきます。そうすると全体とのペース合わせが課題になってきて、ついつい周りに合わせるがために先生ががんばりすぎる傾向があり受け身になってしまうこともあるようです。
また、将来、全てが拡大図書であるわけではなく、生活上も拡大に委ねるわけにはいかないので、バニラの現在の視力であれば中高への進学、また社会に出ることまで見据えて”拡大なしに慣れる”というのが読む力や漢字力にも繋がっていくと、とても先まで考えた学習法や指導法を導き出して下さいました。
細かなルビにはスタンプルーペで対応して低学年のうちに慣れていくのもおすすめ。高学年になるとやはり周りが気になってしまい使いたくても使えなくなってしまう可能性が高いそう。
幸い、うちの自治体は弱視教育を始め特別支援への助成が充実しているようで、教員の質はさておき、配置やバランス、教材や補助具の購入など、スムーズに行ってくれているのが今回相談してよく分りました。お隣の市だとありえない支援の充実さだそうです。こちらの盲学校ですら、補助具や教材が申請しても通らないと嘆いていました‥
今後は姿勢に気をつけ、また視力の低下がないか定期的な健診は忘れずに行い、通常教科書でシールやポストイットなどを使ったり、ラインマーカーで線を引いたりして工夫してみることになりました。
書見台についても意見を聞いたのですが、一長一短。チェンジングボードも買ってもらったけれど、大きすぎるのが難点。クラス数が今年度は減って教室が狭いので、運び入れることが出来ず宝の持ち腐れ状態なのです。支援の教室ではゆったり広い自分用机があるので足りてしまって‥。盲学校だと美術机に鉄板を張り付け、マグネット留めしながら読むこともあるようです。
また、弱視訓練にもあるのですが、1分間で初見100文字読みからスタートして目標200文字を行ってみてはというアドバイスも。
しっかり、みっちり2時間近く相談出来て、担任先生も私も「なるほど」な時間でした。
バニラはさすがに飽きてましたが。
時間がなかったので校内見学は出来ませんでしたが、壁端には必ずカラー線が入っていたり、非常口看板もとても大きなものだったり、音で聞き分けたりとさすがの配慮でした。最後にすれ違う先生方やお友達が必ずあいさつしてくれてとても気持ちがよかったのが印象的でした。
そして不思議3人組はちょうどランチタイムとなり、駅ビルでお食事を。
先生、エビが苦手という弱点をつかみました♪
バニラと私のヒミツです。
こちらに載せた書籍は盲学校の先生や担任の先生が参考にしたものだそうです。貸していただいたので、これから読んでみます。
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